共同研究先:神戸大学
太陽光に含まれ、皮膚がんを引き起こす波長であるUV-B(波長280~315nm)を照射した群では、最終的にすべてのマウスで皮膚がんが発生したが(図A)、波長222nm紫外線照射群マウスでは皮膚がんが全く発生しないことが確認できました(図B)。
<波長UV-B(波長280~315nm)を照射した群>
すべてのマウスで皮膚がんが発生
<波長222nm紫外線を照射した群>
皮膚がんが全く発生しなかった。
・波長222nmおよび254nm紫外線照射によるマウス皮膚DNAの損傷
紫外線照射により生じたマウス背部皮膚のDNA損傷(CPD)を組織免疫染色により確認。CPDを発生した細胞は赤茶色に染まっています。
Yamano, N. et al. Long-term Effects of 222-nm ultraviolet radiationC sterilizing lamps on mice susceptible to ultraviolet radiation. Photochem. Photobiol. 96(4), 853-862 (2020).
紫外線に対して非常に感受性が高く、野生型マウスに比べて約10,000倍皮膚がんになりやすいとされる色素性乾皮症A群モデルマウス(Xpaノックアウトマウス)に対して、波長222nm紫外線を繰り返し照射し、皮膚についての安全性の検証をおこないました。
具体的には、ノックアウトマウスに0.5または1.0kJ/m2の波長222nm紫外線を週2回、0.25kJ/m2の波長254nm紫外線を週1回照射することを10週間継続。照射後、15週間にわたり皮膚腫瘍の発生の有無をそれぞれ観察しました。
共同研究先:
神戸大学 医学部 皮膚科学 錦織教授らのグループ